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5つの事例から見えた顧問契約の真実

 前回は、顧問契約の全ての問題を解決し、劇的な改善を実現した事例をご紹介しました。今回は、これまでご紹介してきた5つの事例を振り返り、共通する問題点を整理します。そして、なぜこれらの問題が起きるのか?その背景にある社労士業界の構造的問題について解説します。

目次

  1. 第2部の振り返り

  2. 共通する問題点

  3. なぜこれらの問題が起きるのか?業界の構造的問題

  4. あなたの会社は大丈夫?チェックリスト

  5. 顧問契約が必要な企業とは?

  6. 単発手続きが向いている企業とは?

  7. 単発手続き+内製化という選択肢

  8. 給与計算自動化という選択肢

  9. 次回予告

1. 第2部の振り返り

 第2部では、実際に顧問契約から単発手続きに切り替えた企業の事例をご紹介してきました。

第8回:対応の遅さ

  • 手続き完了まで1ヶ月以上かかる

  • 問い合わせへの返信がこない

  • 従業員に迷惑をかける状況

第9回:料金の不透明さ

  • 算定基礎届と年度更新が別料金

  • 実質年間14ヶ月分の顧問料

  • 「顧問料で何をカバーしているのか」が不明確

第10回:繰り返される手続きミス

  • 36協定届の期限遅れ

  • 給与規程と給与計算の不一致

  • 急ぎの離職票を放置

  • 法改正未対応の就業規則

第11回:給与計算ミスと責任転嫁

  • 全従業員に過去3年分の未払賃金

  • 顧問社労士はミスを認めず「退職者の指示」と主張

  • 月額4万円払っていたのに

第12回:労使トラブルで逃げた社労士

  • 「やったことがないので対応できません」

  • 労基署・労働局への呼び出しに一人で対応する不安

  • いざという時に頼れない顧問契約

これらの事例には、共通する問題点があります。


2. 共通する問題点

5つの事例を分析すると、以下のような共通点が浮かび上がってきます。

(1)対応が遅い、またはしない

  • 問い合わせへの返信が遅い(数日〜1週間以上)

  • 手続き完了まで1ヶ月以上かかる

  • 催促しても「確認します」「処理中です」だけ

  • 重要な連絡がメールだけで、確認が遅れる


(2)手続きミスが多い

  • 36協定届の放置・期限遅れ

  • 給与規程と給与計算の不一致

  • 離職票などの手続き放置

  • 法改正未対応の就業規則


(3)給与計算ミスが多い

  • 構造的な計算ミス

  • 全従業員に未払賃金が発生

  • 自分で作った給与規程を守れない


(4)責任を取らない

  • ミスを認めない

  • 「退職者の指示」と責任転嫁

  • 補償や賠償の話もない


(5)いざという時に対応できない

  • 労使トラブルで「やったことがない」

  • 「弁護士に相談してください」

  • 顧問料を払っているのに頼れない


(6)料金が不透明

  • 算定基礎届・年度更新が別料金

  • 実質14ヶ月分を払っている

  • 顧問料の内訳が不明確


(7)法令違反を見逃している

  • 36協定未提出

  • 就業規則の不備

  • 未払賃金の放置

これらの問題に、一つでも心当たりがある方は、今の顧問契約を見直す時期かもしれません。


3. なぜこれらの問題が起きるのか?業界の構造的問題

では、なぜこれらの問題が起きるのでしょうか?

第8回でも少し触れましたが、ここで改めて、社労士業界の構造的問題について解説します。


優先順位付けの実態

社労士事務所内では、顧客に優先順位がつけられています。

後回しにされる企業の特徴:

  1. 依頼が少ない企業

  2. 担当者が横柄でない(おとなしい)企業

  3. クレームを言わない企業

優先される企業の特徴:

  1. うるさく問い合わせがある企業

  2. 強く要求する企業

  3. クレームを頻繁に言う企業

つまり、真面目で穏やかな経営者ほど、後回しにされるのです。

「顧問料を払っているのに、この差別は何?」

と思われるかもしれません。しかし、これが現実です。

私自身、大手社労士事務所に勤務していた頃、この優先順位付けを目の当たりにしました。そして、独立後に士業交流会に参加した際、税理士や他の社労士も同じ考え方をしていることが分かりました。

これは、個々の社労士の問題ではなく、業界全体の構造的問題なのです。


顧問料値下げ競争の弊害

顧問契約を獲得するための価格競争が激化しています。

「月額2万円」「月額1.5万円」と、価格を下げて顧問契約を取ろうとする社労士事務所が増えています。

しかし、価格を下げれば下げるほど、一人の社労士が抱える顧客数を増やさなければ、経営が成り立ちません。

結果:

  • 一人の社労士が50社、100社以上を抱える

  • 処理がオーバーフロー

  • 質より量の業務スタイル

  • ミスや遅延が増える

顧問料を下げて契約を取っても、一人で対応できる限界を超えてしまうのです。


業界全体の問題

これらの問題は、特定の社労士事務所だけの問題ではありません。

士業交流会で、税理士や社労士と話をすると、ほとんど同じ考え方をしていることが分かります。

  • 「うるさい顧客を優先する」

  • 「おとなしい顧客は後回しでも文句を言わない」

  • 「顧問料を下げて数を取る

これが、業界の常識になってしまっているのです。


あなたの会社が後回しにされているサイン

以下のような状況があれば、あなたの会社は後回しにされている可能性があります。

  • 問い合わせへの返信が遅い

  • 手続き完了の連絡がない

  • 催促しても「確認します」だけ

  • 重要な連絡がメールだけ

  • 「忙しい」「他の案件が」と言われる

  • 約束の期日を守ってもらえない

「顧問料を払っているのに、なぜ?」

その答えは、あなたの会社が優先順位の低い顧客と見なされているからです。


4. あなたの会社は大丈夫?チェックリスト

以下の項目に、いくつ当てはまりますか?

□ 問い合わせの返信が遅い(数日〜1週間以上)

□ 手続き完了の連絡がなく、自分から催促することが多い

□ 算定基礎届や年度更新が別料金だと知らなかった

□ 年間で実質何ヶ月分の顧問料を払っているか把握していない

□ 手続きミスが時々ある

□ 給与計算を任せているが、ミスが多い

□ 「忙しい」「確認します」と言われることが多い

□ 顧問料で何をカバーしているのか明確でない

□ いざという時に対応してくれるか不安

□ 従業員から「手続きが遅い」と言われたことがある

□ 顧問社労士との関係に不満やストレスを感じている

□ 他の社労士事務所のサービスと比較したことがない

0〜2個: 今のところ大きな問題はなさそうです。ただし、定期的に見直すことをお勧めします。

3〜5個: いくつか問題がありそうです。顧問契約の内容を見直す時期かもしれません。

6個以上: 深刻な問題があります。今すぐ顧問契約の見直しを検討すべきです。


5. 顧問契約が必要な企業とは?

誤解のないようにお伝えしたいのですが、すべての企業に顧問契約が不要というわけではありません。

顧問契約が向いている企業:

  • 従業員50名以上

  • 毎月複数の入退社がある

  • 労務相談が頻繁にある(月に数回以上)

  • 社内に労務担当者がいない

  • 複雑な労務管理が必要(変形労働時間制、複数の事業所など)

このような企業には、顧問契約の方が適している場合もあります。

ただし、その場合でも、以下の点は確認すべきです。

  • 対応の速さ

  • 手続きの正確さ

  • 料金の透明性

  • いざという時の対応力

顧問契約を結んでいても、これらが満たされていなければ、意味がありません。


6. 単発手続きが向いている企業とは?

一方、単発手続きが特に向いているのは、以下のような企業です。

単発手続きが向いている企業:

  • 従業員50名未満

  • 入退社が月に何度もあるわけではない(年に数回程度)

  • 労務相談が毎月あるわけではない

  • 固定費をできる限り抑えたい

  • 必要な時に確実に対応してほしい

  • 料金の透明性を求めている

  • 将来的には内製化も視野に入れている

スタートアップ企業や零細企業の多くは、この条件に当てはまるのではないでしょうか。


7. 単発手続き+内製化という選択肢

さらに進んだ選択肢として、内製化支援パッケージがあります。

内製化支援パッケージ:200,000円

含まれる内容:

  • G-Biz ID登録設定

  • 手続き講習及び実習(2時間×4回)

  • 算定基礎届・労働保険の確定申告講習(2時間×6回)

  • 36協定ひな形作成

  • 1ヶ月間の手続きサポート

  • お渡し資料(トラブル事例集、チェックリスト、管理表など)

投資回収: 月額顧問料2万円の場合、11ヶ月目から回収可能

内製化すれば、基本的な手続きは自社でできるようになります。

そして、複雑な手続きや労務相談が必要な時だけ、単発で専門家に依頼する。

これが、最もコストパフォーマンスの高い選択肢かもしれません。


8. 給与計算自動化という選択肢

給与計算を社労士に依頼している場合、自動化という選択肢もあります。

給与計算自動化サポート:基本料金50,000円

含まれる内容:

  • 勤怠システム導入サポート

  • 就業規則・賃金規定の確認

  • 過去3年間の実際の年間所定労働日数確認

  • システム登録情報の確認

  • 3ヶ月間の給与計算に関する問い合わせサポート

結果:

  • 月額数万円の給与計算費用 → 勤怠システム利用料300円/人

  • 計算ミスがゼロに

  • 年間で30万円以上のコスト削減も可能

例えば従業員10名の場合、勤怠システム利用料は月額3,000円(300円×10名)となります。

第13回でご紹介した事例では、月額4万円が3千円になりました(従業員10名の場合)。

これが、給与計算自動化の威力です。


9. 次回予告

今回は、5つの事例から見えた共通の問題点と、社労士業界の構造的問題について解説しました。

おとなしい企業ほど後回しにされる

この現実を知ることで、今の顧問契約を客観的に見直すことができるのではないでしょうか。

次回は、いよいよ最終回です。

第15回「顧問契約から単発手続きへ〜これからの経営者の選択〜」では、このシリーズ全体を総括し、これからの経営者がどのような選択をすべきか、メッセージをお届けします。

  • 前回9回シリーズと今回15回シリーズの振り返り

  • 3つのサービス形態の提案

  • あなたの会社に合ったサービスの選び方

  • まずは無料相談から

  • 最後のメッセージ

15回にわたる長いシリーズでしたが、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。

次回の最終回で、皆様にお伝えしたいメッセージをまとめます。

ぜひ最終回もご覧ください。

弊社では、「必要な時だけ社労士サービス」を展開中。

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